2013年3月8日金曜日

タッハンマリ(닭 한마리)


 今年の冬は韓国の最低気温がロシアより低い日もあり、いつもとは違ってロシアで暮らしている知人が心配してくれるほど厳しい寒さが続きました。
 旧正月の前にも大雪が降り、氷点下の気温が続いていましたので、帰省の道中が気になったほどです。

 とはいえ、寒い季節は温かい鍋を美味しく食べられる時期でもあります。
 そんなわけで、今回は「タッハンマリ」という鍋料理をご紹介しましょう。
 この料理の名前は「タッ=鶏・ハン=1・マリ=羽」、日本語に直訳すると「鶏一羽」となります(笑)。
 もともとは別の名前があったそうですが、一つしかメニューがないお店であえてその名を呼ぶ必要もなく、鶏の数を言うだけで注文が可能だったことから、「タッハンマリ」と注文するようになり、それがそのまま料理の名前になったのだということです。

※ちなみに、2羽注文する時は「タッハンマリを二つ」ではなくて、「タッドゥマリ」といいます(タッ・ドゥ=2・マリ)。


タッハンマリ通り。専門店が建ち並ぶ
どのお店もお客さんで一杯でした

 総合市場でありながら韓国で最大の衣料品市場でもある東大門市場の中にタッハンマリ通りという通りがあり、細く入り組んだ路地の中に見える7、8店舗がすべて「タッハンマリ」の専門店です。どの店にも「元祖」と書いてあり、人々で溢れ返っていました。どこに入るか少し迷いましたが、あえて一番奥にある「陳元祖補身鶏」というお店に入ってみました。

陳元祖補身鶏の店頭
陳元祖補身鶏の店内。ここもギッシリでした

 お約束通り(笑)タッハンマリを頼みました。
 あらかじめ下煮してある鶏一羽とジャガイモ、ネギ、エノキが入った鍋をテーブルのコンロに乗せ15分ほど煮ます。
 その間に酢と唐辛子粉入りとマスタードソース入りの2種類のタレを作っておきます。 調味料はすべてテーブルに置かれているので、好みに合わせて自由に作ることができます。
 鍋が沸騰し始めるとおばさんが鶏肉をハサミで食べやすく切ってくれるのですが、ハサミの使い方が非常に上手で、鶏一羽丸ごとがいつの間にか食べ易くカットされていました。

タッハンマリのお値段は18,000ウォン(2人前見当)
テーブルに並んだ調味料
ハサミで切り分けてくれます

 鶏ガラをベースにした濃いスープですが、ネギとニンニクの良い香りがして、脂っこさがなく後味もすっきりとしています。そのまま食べても勿論おいしいのですが、辛さで冷えた体を温めたいという向きには唐辛子のヤンニョムを入れてピリ辛にするのも良いでしょう。個人的にはおかずに出てくるキムチを一緒に煮てスープに酸味を加えるのが好きです。

用意したタレにつけていただきます

 韓国では昔から鶏を丸ごと食べることがポシン(補身)つまり健康に良いとされ、疲れを感じ易い時に元気をつけるために良く食べます。ところが、この店ではスープを作るときに5種類の漢方を入れるのでさらにヘルシー度がアップ! このお店だけの独特な作り方で特許まで取得したとおばさんがとても誇りを持って話していました。追加でナツメと高麗人参を入れるのもおすすめだそうです。

おばさんが手にしているのが特許の証明書
日本語のメニューもあります

 鮮度の良い若鶏だけを使うので、肉は非常に柔らかいながらも適度な歯ごたえがきちんと残っています。これをあらかじめ作っておいた2種類のタレをつけて食べます。
 若鶏なのでそれほどボリュームがなく、三人で一羽だとややもの足りないのですが、その分、うどんやトックポック(もち)を残ったスープに入れて食べます。それでも満足できなければご飯を入れて雑炊にして食べられます。スープの味が良いので、何を入れても美味しいのです。

うどんを入れて食べました

 お酒を飲む向きには、鶏肉はおつまみになり、うどんなどが食事になるので、一つの鍋でコース料理を楽しめることになります。
 また、タッハンマリはアレンジする人によってガラッと味が変わるので、同じ店でも一緒に行く人によって毎回違うタッハンマリに会うことになるでしょう。



 掲載したお店の情報 ※情報は掲載時のものです
 店  名 陳元祖補身鶏(진원조보신닭)
 住  所 ソウル特別市鍾路区鍾路5街265-18,19
서울특별시 종로구 종로5가 265-18,19
 営業時間 10:00~24:00(ラストオーダー 23:00)
 定  休 旧正月・秋夕(チュソク)
 電話番号 02-2272-2722
 予約方法 電話のみ
 アクセス 地下鉄4号線-東大門駅-9番出口から徒歩5分
地下鉄1号線-鍾路5街駅-5番出口から徒歩5分
 ホームページ www.wonjodak.com
 備  考


陳元祖補身鶏(진원조보신닭)の地図


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